和歌山市議会 > 2014-06-17 >
06月17日-04号

  • "調整池"(/)
ツイート シェア
  1. 和歌山市議会 2014-06-17
    06月17日-04号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成26年  6月 定例会                平成26年          和歌山市議会6月定例会会議録 第4号            平成26年6月17日(火曜日)     -----------------------------議事日程第4号平成26年6月17日(火)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問第3 承第1号から同第3号まで、議案第1号から同第30号まで     -----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問松本哲郎君、渡辺忠広君、芝本和己君)日程第3 承第1号から同第3号まで、議案第1号から同第30号まで     -----------------------------出席議員(36名)  1番  姫田高宏君  2番  松坂美知子君  3番  永野裕久君  4番  西風章世君  5番  園内浩樹君  6番  中塚 隆君  7番  浦平美博君  8番  小川孝夫君  9番  上田康二君 10番  島 幸一君 11番  丹羽直子君 12番  吉本昌純君 13番  井上直樹君 14番  芝本和己君 15番  渡辺忠広君 16番  山本忠相君 17番  薮 浩昭君 18番  奥山昭博君 19番  中尾友紀君 20番  戸田正人君 21番  松井紀博君 22番  野嶋広子君 23番  中村協二君 24番  古川祐典君 25番  尾崎方哉君 26番  山本宏一君 27番  南畑幸代君 28番  森下佐知子君 29番  岩井弘次君 30番  松本哲郎君 31番  寒川 篤君 32番  北野 均君 34番  山田好雄君 35番  宇治田清治君 37番  佐伯誠章君 38番  和田秀教君   ---------------説明のため出席した者の職氏名 市長         大橋建一君 副市長        松見 弘君 副市長        河瀬芳邦君 理事         森井 均君 総務公室長      坂本安廣君 危機管理局長     山田 丘君 財政局長       小林亮介君 市民環境局長     山本彰徳君 健康局長       辻 正義君 福祉局長       南 秀紀君 まちづくり局長    豊田勝彦君 建設局長       山崎隆弘君 会計管理者      前北幸夫君 教育委員会委員長   中村 裕君 教育長        原 一起君 教育局長       阿形博司君 消防局長       林 正義君 公営企業管理者    藤原庸記君 水道局長       富松 淳君 選挙管理委員会委員長 射場道雄君 代表監査委員     伊藤隆通君 人事委員会委員長   水野八朗君   ---------------出席事務局職員 事務局長       尾崎順一 事務局副局長     中野光進 議事調査課長     佐伯正季 議事調査課副課長   中西 太 議事班長       池澤昌俊 調査班長       和田孝司 企画員        藤井一成 企画員        村井敏晃 事務主査       竹下裕威 事務主査       佐川恭士 事務主査       國定正幹 事務副主査      北野統紀   ---------------          午前10時00分開議 ○議長(寒川篤君) ただいまから本日の会議を開きます。   --------------- △議長報告 ○議長(寒川篤君) この際、報告します。 6月16日付、議会運営委員会委員の中村協二君、北野均君から委員の辞任願が提出されましたので、同日これを許可しました。 これに伴い、議会運営委員会委員に2人の欠員が生じましたので、同委員の補充選任については、委員会条例第6条の規定により、同日付、浦平美博君、戸田正人君を指名しました。 また、常任委員会委員の所属変更について、6月16日付、委員会条例第6条の規定により、総務委員会委員戸田正人君から厚生委員会委員に、また、厚生委員会委員山本忠相君から総務委員会委員にそれぞれ委員会の所属を変更されたい旨の申し出がありましたので、同日付、戸田正人君を厚生委員会委員に、山本忠相君を総務委員会委員にそれぞれ申し出のとおり変更しました。 また、6月16日付、議会運営委員会委員長から戸田正人君が委員長に、また、総務委員会委員長から山本忠相君が委員長に互選された旨の報告がありました。   --------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(寒川篤君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において  戸田正人君  宇治田清治君  岩井弘次君 以上3人の諸君を指名します。   --------------- △日程第2 一般質問 ○議長(寒川篤君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 松本哲郎君。--30番。 〔30番松本哲郎君登壇〕(拍手) ◆30番(松本哲郎君) 皆さん、おはようございます。寒川議長、おめでとうございます。 議長の御指名をいただきました。今回は3つ質問をさせていただきます。1つ目は児童虐待について、そして、住宅行政について、最後に市長の政治姿勢について、この3題をさせていただきますが、市長の政治姿勢については2問目から入らせていただきますので、御了解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、まず児童虐待について質問させていただきます。 この案件につきましては、私自身、平成20年12月議会、平成22年9月議会と取り上げさせていただきました。平成22年の議会質問では、平成21年、全国の児童相談所が対応した虐待への相談件数が4万4,210件、過去最高とありましたが、平成22年、5万5,152件、平成24年、6万6,807件、相談件数はふえる一方であります。 一方で法整備も進み、平成12年に制定された児童虐待防止法は平成16年に改正をされまして、虐待の定義の見直しが行われました。平成20年の改正では、児童相談所に裁判所の許可状を得た上で強制的に立入調査ができる権限も与えられております。平成23年の児童福祉法の一部改正では、児童の権利擁護の観点から親権停止制度が新たに設けられております。しかし、先ほどの年々ふえ続ける相談件数にもあらわれておりますように、親による子供への虐待は歯どめがかからないばかりか、虐待がエスカレートし、事態は極めて深刻であります。 昨年7月、本市におきましても、虐待により2歳の男の子が死亡するという痛ましい事件が発生いたしました。ここで改めて御冥福をお祈り申し上げます。 児童相談所が一時は保護し、乳児院に入れたが、親子関係に問題なしと判断。家庭へ戻してから約2週間後に死亡しております。相談所の判断ミス、危機感の欠如が指摘されておりますが、県の検証委員会の調査結果では、県、市、乳児院、医療機関などの連携不足、また、相談所と和歌山市が情報を共有することが重要で、このことを再認識するべきだとの指摘を受けておりますが、この点について、まず御見解をお示しください。 また、市独自の児童相談所の設置についても提言されておりますが、事の重大性を考えれば、私も同感であります。本市のお考えをお示しください。 続いて、住宅行政について質問をさせていただきます。 この前の2月の当初議会、建設企業委員会の中で、市の方針であったはずの岡崎団地の建てかえについて、市長が次の市長に委ねたいということで設計委託料の予算計上を見送ったということが判明しまして、委員会で大きな問題となりました。 そして、委員会として市長の出席を要求し、市長から、委員会でのこれまで議論されてきた経緯も考え、再度考え直すと答弁されたことは、まだ記憶に新しいことであり、市長も御認識されていることと思います。 この議論について委員会でなされたのが3月13日。そして、4月26日付の読売新聞なんですが、ちょっと見えにくいと思うんですが、4月26日の読売新聞市営住宅について記載があるんですね。こんなふうに書いておるんですよ。「市営10団地建て替えへ」、これが大きなタイトルなんですが、その横で「東和・東和第2は7月着工」、7月着工と書いています。その詳細の中で、「計画では来年度以降、ビューつつじが丘岡崎団地の建て替えにも着手する。」、こんなふうな報道があったわけなんです。これ、本当にあたかも市の方針であるかのようにここへ書いてるんですよ。記者発表でもされたんですかね、これ。 もう一点申します。2月議会で市長のほうより、岡崎団地の建てかえについては再度考え直すという答弁があり、この4月26日の時点では、この設計委託料は流れたままなんです。東和、東和第2団地、7月着工、そんなこと委員会も議会も何も報告を受けておりませんけど、まず、この点について弁明をよろしくお願いいたします。 以上で第1問とさせていただきます。(拍手) ○議長(寒川篤君) 南福祉局長。 〔福祉局長南 秀紀君登壇〕 ◎福祉局長(南秀紀君) 30番松本議員の御質問にお答えします。 児童虐待について2点ございます。まず、県、市、乳児院、医療機関などの連携不足、また、児童相談所と和歌山市の情報共有の重要性を再認識するべきとの指摘に対する見解について、2点目として、市独自の児童相談所設置についての本市の考えはとの御質問です。 今回、県の検証委員会の調査対象となりました事案につきましては、まことに痛恨の出来事であり、児童相談所等との連携が十分でなかったという検証委員会の指摘を真摯に受けとめ、再発防止に努めてまいります。 事件後は児童相談所との連携を強化するため、児童相談所のみがかかわった児童であっても、市の要保護児童対策地域協議会に登録し、関係機関で情報を共有するとともに、こども総合支援センターによる家庭訪問や関係機関による見守りを実施しています。 また、県、児童相談所、市の3者で連携強化について協議の場を設定することを提案し、定期的に実施することで合意しています。 次に、本市独自の児童相談所の設置につきましては、専門家の養成、体制づくり、場所の確保等、現時点では解決が必要な課題も多く、直ちに設置することは難しく、今後は市に義務づけられている児童家庭相談援助業務体制強化児童相談所との人事交流を進めていきたいと考えています。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 山崎建設局長。 〔建設局長山崎隆弘君登壇〕 ◎建設局長山崎隆弘君) 30番松本議員一般質問にお答えいたします。 住宅行政に関して、平成26年4月26日付読売新聞記事についての御質問です。その中で、記者発表でもされたのですか、岡崎団地の建てかえ及び東和、東和第2団地の着工予定の報告を受けていません、この点について弁明してくださいとの御質問です。 議員御指摘の新聞記事につきましては、平成26年4月24日に担当課が記者から、平成24年3月に策定しました和歌山市営住宅長寿命化計画における建てかえ計画の具体的な計画と今年度建設予定の東和、東和第2団地建てかえの着工時期について取材を受け、回答したものであり、本市が記者発表をしたものではございません。 今回取材を受けた内容の中には、建てかえ年度は未定ではありますが、将来の住宅建てかえ計画も含まれており、取材後、議会に対し速やかに報告すべきでありました。その報告を怠り、議会との信頼関係を損なう結果となりましたことを深く陳謝いたします。まことに申しわけございません。 今後は、住宅施策に関する議会承認の必要な事項につきましては、慎重かつ適正に取り計らうよう関係各課に周知してまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 30番。 〔30番松本哲郎君登壇〕(拍手) ◆30番(松本哲郎君) それぞれ御答弁いただきましたので、2問目に入らせていただきます。 まず、児童虐待のほうなんですが、これ昨年の10月26日、朝日新聞の記事をちょっとコピーしてきたんですが、市長がそのインタビューに答えてるんですけども、こんなふうに答えられてるんですね。「大橋市長は『児童相談所を抜きに、市が直接かかわることができない。そういうシステムに問題があるのかも知れない。それも含めて考えていかなければならない』」、非常に前向きな発言やと私は期待しておりました。 そして、時が半年たってことしの4月26日の読売新聞なんですが、こんなふうに市独自の児童相談所を設置できないかという問いに対して、「県の児童相談所や専門職員との人事交流から始めた方がいい。今すぐには難しい」とトーンダウンをずっとされております。そして、この4月26日の読売新聞への市長のコメント、今、読みました。そのまま1問の答弁で局長のほうからあったということは、以来きょうまで考えは全く変わってない、こういうふうに理解せざるを得ません。 中核市でもう既に独自の相談所を開設している金沢市、横須賀市へ問い合わせましたところ、開設の時期はいずれも平成18年に開設しております。総職員数は金沢市で児童福祉司を含んで63名、ここ数年の年間予算ベースで約10億円から12億円、同様に横須賀市では総職員数68名、予算ベースにして年間12億円から15億円、確かに人員の確保もせないけません。予算的な問題も伴ってまいります。今すぐ開設というわけにはいかないかもしれません。しかし、これらの課題をクリアし、将来的に市独自の相談所設置に向けて取り組んでいくのが市の責務であると、私はそう思います。 児童虐待早期発見、早期対応の強化が不可欠な取り組みであります。虐待の通報があったとき、情報収集のおくれが虐待防止のおくれにつながります。市は青少年行政教育委員会等、児童との接点が多く、町内会や民生委員など関係機関とも密接な関係にあり、また、住民基本台帳もあり、県よりも市民により身近な措置権を持つことは、虐待の早期発見やその後のサポートの面でも優位であります。子供の身長、体重、障害、家庭環境、そういった情報も本市であれば全部掌握できるし、市長の権限のもと情報の一元化が図られ、県とのクッションを挟むことなくスムーズな情報交換のもと、虐待防止に大きく寄与することは間違いないと確信するものであります。 これは、8月に誕生いたします新市長のお考えもあると思いますので、今後よく協議していっていただきたいと、そんなふうに思います。 さて、現実に戻って、今、市がやるべきことは何か、1問目の答弁から課題が幾つか浮かび上がってきたように思います。県、市、相談所の3者で定期的に協議の場を設けるとありますが、これが公の唯一の情報交換の場であるならば、協議の内容をさらに濃いものにしていかなければなりません。この点についてどうお考えか、まずお答え願います。 次に、役割分担の問題であります。 児童相談所が役割分担することなく抱え込み、また、市町村が児童相談所に任せっきり、これでは事がうまく運びません。この点について当局の御見解をお聞かせください。 また、1問の答弁では児童家庭相談援助業務体制強化を進める、さらっと御答弁いただきましたが、このことが肝心かなめになってくると思います。こども総合支援センターの現在の業務内容は、子育てや教育上の問題など子供に関するさまざまな問題、養育相談では子育ての悩みや育児に疲れているといった相談まで受けております。そして、さらに虐待の相談も加わってまいります。 教育相談では、いじめ、不登校の相談、非常に幅が広いんですね。さらに、今回児童相談所がかかわった児童の訪問まで入ってくるとなると、それなりの専門家の育成と人員の確保が急務となります。具体的にどうしていくおつもりなのか、この点をお答え願いたいと思います。 次に、住宅行政についての再質問をさせていただきます。 局長より議会軽視だとおわびの答弁もいただきました。これ当局、もっと神経を集中して仕事してくださいよ。委員会で何回もやってるあれですよ、山崎局長。ちょっとほんまに頼みますわ、これ。議会軽視、本当に甚だしいと思うんですよ。 市営住宅の建てかえは長年、計画ありきで遅々として進まない、和歌山市にとって据え置かれてきた事業であります。本市の市営住宅の大半が昭和50年以前に建設されており、新耐震設計基準もクリアできておらず、震災に対する課題を抱えたままの状態、これでは住民の安全が保障できないということで、私だけではありません。今日まで和田先輩議員を初め多くの先輩議員が質問されておりますし、委員会でも長年にわたって種々議論を重ねており、委員会、そして議会、この後押しがあってやっと前へ向き、動き出してきた事業であります。勘違いしないでくださいよ。 そして、東和、東和第2団地の建てかえが始まりました。平成22年度の当初予算から始まったこの事業、もう既に4年経過いたしております。7月着工の予定と新聞報道されておりますが、計画からもう既に4年、遅過ぎます。 もちろんこの4年間、委員会ではさまざまな意見がなされてまいりました。土地の買い足しにもたつき、一旦議会も承認を上げた補正額、計算間違いということで不用額で流して、新たに土地購入費として持ち直し、今度は設計委託料の承認を得ながら年度内で間に合わず不用額で流して、平成25年度、再度承認してください。これも随分委員会で問題になりましたよ。さらには、平成25年度に承認した工事請負費より流用して、先にその設計委託料に回したということが発覚し、予算執行上の担当である松見副市長より議会への報告なしで行ったことについて陳謝がありました。 以上、るる申し上げてきたことは、この議場で委員長より全て議会へ報告を申し上げております。これまで委員会では各委員から厳しい意見、指摘がありましたが、予算を蹴ったことは一度もありません。それは、市長が方針として打ち出した岡崎団地の建てかえに影響があるからであります。これだけ議会が住宅建てかえを後押ししながら、後手後手に回るこの当局の体制には大きな問題があると言わざるを得ません。 2月当初議会の委員会での議論の経緯も踏まえ、ここは大橋市長、今、ここで改めて市営住宅の建てかえについて今後の市の方針をお示しください。 3点目、市長の政治姿勢について質問させていただきます。 大橋市長に対して、今回が最後の質問であります。市長の初当選が平成14年8月、その翌年の4月、私が市会議員として初当選し、以来本日までこの議場であなたとさまざまな議論を交わしてまいりました。思い起こせばいろんな場面がよみがえってまいります。 私がまだ1期生のとき、全国で子供の連れ去り事件が発生し、子供の安全対策をこの議場でただしたところ、市長の不適切発言で議場が騒然となったことがありました。そう、9年前、旧今市市で発生した子供殺害事件、先日犯人が逮捕されたということで、ほっと胸をなでおろした次第であります。ここで改めて御冥福をお祈り申し上げます。 また、公明党が提案するさまざまな福祉施策を採用していただき、もちろん議会の応援もあって前進させていただいたことは、心より感謝する次第であります。今までよく市民の方から、「どんなタイプの市長よ」とよく聞かれたんですが、私は必ずこう答えます。「真面目な市長やで。その証拠に和歌山市はクリーンなイメージに生まれ変わりましたよ」と。大橋カラーがもたらした大きな功績である、私はそう思っております。 市長は、不出馬宣言をしてから、予算編成に当たって、次の市長に委ねる分と現大橋市政でやっていくべきものに色分けをされました。これは市民の方々の中でも評価は分かれております。「新市長への配慮、さすが大橋市長」という声と「いや、そうでない」という意見に分かれております。私としては、「いや、そうでない」という意見に賛同であります。 市長が任期満了までいくならいけばいい、それは何も反対ではありません。しかし、最後までいく限りは、和歌山市長大橋建一として余計な気遣いはせず、市長の方針で進めていくべきであり、新市長がその方針を変えるなら、それはそれで我々議会と新市長で大いに議論を交わしたらいいことであって、やはり最後まで大橋市長としての市政運営を行っていくべきであると私は思うわけでありますが、今はもう既に6月議会です。あなたとこのことについて議論をする気はありませんので、意見にとどめておきます。 話はころっと変わるんですが、いつのときでしたか、12月最後、仕事納めの日だったんですが、職員さんに訓示をされている市長の声を市議団の部屋で聞きながら、はっと我に返ったことがありました。いつも大橋市長、松見副市長と、気軽にと言えば語弊がありますが、そうやって声をかけられるのも、私をいつも支えてくれる多くの支持者のおかげである、慢心になったらあかん、初当選した当時の原点に戻ろう、そんなことが頭に浮かんできます。市長も初当選したときのことをよもやお忘れでないと思いますが、本当にたくさんの方々に支えられ、守られ、見事な成績で当選されました。 また、議会としても、それは市長に厳しい意見も申し上げてまいりましたが、不出馬宣言の後の12月議会、そして、一番大事な2月の当初議会、予算を通しているではありませんか。否決して予算組み直しとなれば市民生活に多大な影響を及ぼす、いろんな思いを持ちながら、やはり否決するわけにはいかない、これが先輩同僚議員の思いであると、私はそういうふうに感じております。 市長は不出馬宣言以来、私の選択は間違っていないと胸を張って答弁を繰り返しておりますが、それ一点張りでは、あなたを今まで支えてきてくれた人たち、予算まで通してきた議会、たまったものではありません。 今、議会と市長の間には大きな溝ができていると私は感じております。その溝をどこまで埋められるかわかりませんが、ここは市長、あなたの思いをあなたの言葉で伝えていただき、あなたなりの筋を議会に対して通してください。筋を通してください。御答弁をいただきたいと思います。 以上で第2問とさせていただきます。(拍手) ○議長(寒川篤君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) おはようございます。30番松本議員の再質問にお答えいたします。 まず、住宅行政について、2月当初議会の委員会での議論の経緯も踏まえ、今、ここで改めて市営住宅の建てかえについて今後の市の方針を示してほしいということであります。 平成26年2月、ことしの2月議会の建設企業委員会におきまして、岡崎団地設計委託料の計上を見送ったのはおかしいではないか、市の方針として進んできた事業ではなかったのかと厳しい御指摘をいただきました。それと、これまで10年以上にわたり議会等で議論されてきた経緯も踏まえて、「建てかえに向けた課題整理を在任中にしっかり行って必要に応じて、予算の補正も行うことを視野に入れてまいります」、そういうふうに答弁いたしました。 その後、岡崎団地建てかえに向けた入居者の負担軽減や費用対効果など課題整理を行ってまいりますと、その解決手法として複雑かつ複数の組み合わせがあるため、それらを詳細に分析する基本設計業務の一部前倒しを行う必要が生じました。よって、今回の補正予算案にその調査設計委託料を計上させていただいております。 今後の市営住宅建てかえの方針でありますが、本市の市営住宅は、御指摘のとおり昭和30年代から昭和50年代に大量供給した住宅が市営住宅のおよそ半数を占め、建物の老朽化や設備の劣化が進行しています。加えて、昭和55年以前の旧耐震基準に基づく住宅は耐震性にも問題があり、その耐震化を進めていくことが喫緊の課題になっております。 さらに、財政状況が厳しい中での建てかえ事業となることから、国の補助金を獲得するために、国土交通省が示す公営住宅等長寿命化計画策定指針に基づき、平成24年3月に和歌山市住宅長寿命化計画を策定したところであります。 当計画では、平成24年度から平成28年度までの前期建てかえ団地として、東和、東和第2団地及び汐見団地並びに長期継続事業として岡崎団地の建てかえを進めていくことになっていることから、岡崎団地建てかえ事業は、先ほども触れましたが、過去の経緯を十分認識して、建てかえ計画に空白の期間をつくることなく、次の市長にスムーズに引き継いでまいりたいと考えております。 次に、市長の政治姿勢についてということで、私の不出馬宣言以来、議会と市長の間には大きな溝ができていると感じるが、市長自身の思いを伝え、市長なりの議会に対しての筋を通してほしいという御質問であります。 松本議員の御質問は、私にとって非常に耳の痛い御指摘でありました。議員が平成15年に初当選されて以来、この議場で何度もさまざまな御指摘や御提言をいただき、そのたびに政治家はどうあるべきかや政治家としての決断の重要性を再認識するとともに、言葉の重みを痛感してまいりました。 特に、平成20年5月25日の集中豪雨についての同年6月議会での御質問は、大雨の中、現地を走り回り、被災者の話を聞き、惨状を目の当たりにした者にしか伝えることのできない迫力に満ちたもので、強く印象に残っております。あの御質問によって、私は災害時におけるトップの責務を再認識させていただき、できる限り現場を見ることを常に心がけております。 御質問にも出てまいりました平成17年12月の栃木小1女児殺害事件についての失言は、私にとって痛恨事であり、忘れられない事件でありました。私の退任前にこの事件が解決に至ったことは、余りにも遅過ぎたとはいえ、胸のつかえがとれた思いであります。生きておられれば、今、高校1年生になっているはずの女児の御冥福を私も改めてお祈りしたいと思います。 さて、昨年11月の次期市長選不出馬表明以後、議会と市長の間に大きな溝ができているとの御指摘は私にも痛いほどわかります。私は、これまで信頼の市政、開かれた市政を心がけ、議員の皆様にもそれなりの信頼をいただいた結果、この12年間、財政健全化団体への転落を回避し、特別会計の累積赤字をピーク時の半分程度まで縮減させ、健全財政の基礎を築くことができました。さまざまな難局を切り抜けることができましたのは、議員皆様の御理解と御協力があったからこそだということは十分承知しております。 そして、多くの議員の皆さんが支持する、しないは別として、市長は次も出るんやろうなと考えておられたのに、議会には全く何の前ぶれもなく、女性集会の場で突然不出馬を表明してしまったことによって、多くの議員の皆様が裏切られたという気持ちになられたことは否めず、今にして反省している次第であります。 議会と市長の間に大きな溝ができたとすれば、それは私の政治判断の甘さが全ての原因でありまして、にもかかわらず今年度の当初予算を通していただいた議会の御高配に改めて深く感謝申し上げ、私の至らぬ点について率直におわびする次第であります。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 南福祉局長。 〔福祉局長南 秀紀君登壇〕 ◎福祉局長(南秀紀君) 30番松本議員の再質問にお答えします。 児童虐待について3点の御質問です。まず、県、市、児童相談所の3者で定期的に協議の場を設けるとあるが、内容の濃いものにすることについての考えはどうか。2点目は、市と児童相談所の役割分担についての見解はどうか。3点目として、専門家の育成と人員の確保を具体的にどうしていくのかとの御質問です。 今回初めて実現した県、市、児童相談所の3者の定期的な協議については、情報共有や連携が十分図られているかをそれぞれの立場で検証し、問題があれば改善策を講じることにより再発防止に最大限に生かしていきます。 また、市と児童相談所の役割分担については、要保護児童対策地域協議会を活用して情報共有を確実に行い、児童と家庭の相談窓口である市と、困難ケースへの対応や一時保護、施設入所などを行う児童相談所が、それぞれの役割と専門性を互いに認識し、市にあっては虐待の未然防止や早期発見を中心に積極的に取り組み、役割を十分に果たしてまいります。 次に、専門家の育成と人員確保については、こども総合支援センターでは養育相談や虐待相談に対応するため、現在、社会福祉士や社会福祉主事、臨床心理士、保健師等8名の専門職が家庭訪問や面談などを実施しているところですが、要保護児童対策地域協議会の登録児童数は、センターを設置した平成22年度末の215人から平成25年度末には464人となり、3年間で2倍以上に増加し、それに伴い、対応が困難なケースもふえています。 今後は、研修や児童相談所との人事交流による専門性の向上、専門職の採用を含めた体制の強化に向け取り組んでいきます。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 30番。 〔30番松本哲郎君登壇〕(拍手)
    ◆30番(松本哲郎君) それぞれ御答弁いただきました。第3問は要望にさせていただきます。 児童虐待については、体制を強化していくと力強い答弁をいただき、また、市営住宅については、市の方針として東和、東和第2団地、汐見団地、そして、岡崎団地と明確に御答弁をいただきました。これ以上おくれのないよう、また、児童虐待については再発防止に向け取り組んでいただきますようよろしくお願いいたします。 市長の政治姿勢についてでありますが、市長なりの思いをお聞かせいただきました。市長、私は個人的によく12年間頑張ってこられたな、そう思っている一人であります。それは世間の方々は、何もない、何もしない市長だとか、初対面のときに話しづらいとか、いろんなことが耳に入ってまいりました。しかし、私もそうです。人間誰だってよいところもあれば悪いところもある。市長はこの12年、優秀な職員さんにも守られ、数々の実績を残されてきたではありませんか。 あと2カ月、しっかりと市政のかじ取りを行っていただき、その後は元和歌山市長大橋建一の名に恥じることなく、第3の人生を大いに謳歌していってくださいということを申し添えて、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(寒川篤君) 次に、渡辺忠広君。--15番。 〔15番渡辺忠広君登壇〕(拍手) ◆15番(渡辺忠広君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 2点あります。1つは、河西地域の道路の新設と拡幅、橋梁の問題についてお尋ねをいたします。あと1点は、産廃問題です。 1点目の河西地域の道路新設、拡幅、橋梁の問題についてでありますけれども、私は今まで議会においてたびたび河西地域の生活道路の整備、また、避難時における避難道路の建設と整備を要請してまいりました。市長は今議会開催に当たって、その冒頭、東日本大震災が発生した地域を訪問し、その感想として避難対策や減災対策など災害に強いまちづくり、人づくり体制の大切さを思い知らされた、このように感想を述べられました。市民の命を守る和歌山市づくりに取り組むとも表明をされました。 決意のほどはわかりましたけれども、では一体、和歌山市の避難対策、減災対策はどうなのかということが問われるものと私は思います。その中でも、避難対策として市民が毎日生活している道路の整備は欠かせないものと思い、たびたび避難路としての道路新設、拡幅、整備を要請してまいりましたが、現在のそれぞれの進捗状況をお伺いいたします。 7点あります。1つは、坂田磯の浦線、1つは、西脇小学校東側道路、市道西脇19号線の進捗状況です。1つは、旧労災病院跡地から河西公園間の道路の新設についてであります。1つは、木本小学校西側道路の拡幅の問題です。1つは、和歌山市土入の市営プールと市営テニス場のその間の道路の拡幅の要請もしてまいりました。1つは、浜代川沿いの里道整備についても要請をしてまいりました。1つは、木ノ本地区の警察学校への浜代川にかかる橋の床版の補強などについて要請をしてまいりました。それぞれの現在の進捗状況はどうなっているのか、お答えをしてください。 次に、山口地区、滝畑に計画されている産業廃棄物の埋め立てに関してお伺いをいたします。この問題は、当議会でさきに同僚の南畑市議会議員も質問をされましたが、視点を変え、現状と住民の皆さんから私に寄せられている不安と疑問点をただしていきたい、こう思います。 1つは、まず、現状はどのようになってるか、このことを御答弁ください。 次に、和歌山県下における産業廃棄物最終処分場の実態について、次の2点をお伺いいたします。 1つは、和歌山県から事業認可を受け事業進捗中、中止命令を受けた事業所、事業が完了した事業所、廃止された事業、それぞれ件数をお答えください。 2番目は、事業廃止になった件数のうち、その土地及び排水等の管理責任者、これは誰になっているのか、そのことをお聞きし、第1問といたします。(拍手) ○議長(寒川篤君) 山崎建設局長。 〔建設局長山崎隆弘君登壇〕 ◎建設局長山崎隆弘君) 15番渡辺議員の一般質問にお答えいたします。 河西地域の道路建設、道路拡幅に関する現在の進捗状況について7点ございます。1点目は坂田磯の浦線、2点目は市道西脇19号線の拡幅の進捗状況、3点目は旧労災病院の跡地から河西公園間の道路新設について、4点目は木本小学校西側道路の拡幅について、5点目は市道貴志67号線、土入市営プール、テニス場間の道路拡幅について、6点目は浜代川沿い里道整備について、7点目は木本警察学校線の浜代川にかかる床版橋の補強についての御質問でございます。 河西地域につきましては、南北に走る道路は狭隘な道路が多く、地域住民の日常生活はもとより、緊急車両の通行、また、災害時における緊急避難時の通行が困難となることが予測されていることから、生活道路の新設や拡幅が不可欠であると認識しています。 まず、坂田磯の浦線につきましては、現在、土地収用法による用地取得に必要となる事業認定業務委託を発注し、平成26年度内の申請に向けて和歌山県用地対策課と協議を重ねています。未買収地の地権者とは現在も交渉を続け、任意による契約が得られるよう努力しているところでございます。 次に、西脇19号線につきましては、平成24年度から境界確定測量を実施しています。最近、土地所有者が変わり、建物が取り壊されたところにつきましては、道路拡幅計画の説明を行い、用地の協力をお願いしているところでございます。 また、西脇小学校に隣接した区間の整備は完了しておりますが、その他の区間につきましては、道路計画の見直しも視野に入れ、合意が得られた区間から順次工事着手ができるよう今後も取り組んでまいります。 次に、旧労災病院の跡地から河西公園間の道路新設についてですが、市道木本90号線から南へ開発道路が完成供用している区間につきましては、現在、開発業者と市道認定に向けて事務手続を進めているところでございます。その先の河西公園までの間は、幅員やルートなどの基本的事項を検討している段階であり、早期着手できるよう努めてまいります。 次に、市道古屋木本線の木本小学校付近の道路拡幅につきましては、西脇山口線から木本小学校沿いの約150メートルの区間は水路を暗渠化し、2車線の車道と片側歩道整備が完了しています。その先につきましても、現況の水路を暗渠化することにより、車道及び歩道を拡幅することは可能と考えています。今後、他の路線の進捗や財政状況を勘案しながら、事業化について検討してまいります。 次に、貴志67号線の道路拡幅につきましては、西保健センターの建設と並行しながら道路拡幅工事を行うもので、平成26年度は測量及び道路詳細設計を予定しています。工事につきましては、西保健センター建設の進捗を見ながら実施していきたいと考えています。 次に、浜代川沿いの道路拡幅につきましては、緊急避難道路等整備事業により、平成24年度に路側壁及び舗装工事を160メートル施工しています。また、未施工部160メートルにつきましては、平成26年度に設計業務委託を発注し、平成27年度から順次施工していく予定です。 なお、緊急避難路等整備事業は、3カ年延長されたことにより、平成28年度までの事業となっています。 最後に、市道木本警察学校線の浜代川にかかる床版橋の補強につきましては、平成24年度に補修工事を実施し、損傷箇所の修繕を完了しています。 なお、平成26年度には国より、道路の老朽化対策の本格実施に関する提言で、5年に1度の近接目視等による点検が義務づけされたことを受け、今後、橋梁の適正な維持管理を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 山本市民環境局長。 〔市民環境局長山本彰徳君登壇〕 ◎市民環境局長(山本彰徳君) 15番渡辺議員の一般質問にお答えします。 産業廃棄物埋め立てに関連して、山口地区産業廃棄物安定型最終処分場設置計画の現状はどのようになっているのかとの御質問です。 平成26年3月10日に生活環境影響調査実施計画書、生活環境影響調査実施計画書に伴う事業計画書及び関係機関・関係各課との協議結果報告書が提出され、受け付けを行っております。これらの計画書は事前協議の一部として受け付けを行ったもので、現在、内容を精査中であり、あわせて各関係機関・関係各課及び和歌山市廃棄物処理に関する専門技術委員に対し、意見聴取を行っております。 次に、和歌山県における産業廃棄物最終処分場の実態について2点ございます。1点目、事業認可を受け事業進捗中、中止命令を受けた事業所、事業が完了した事業所、廃止された事業、それぞれの件数はどうかとの御質問でございます。 和歌山県における民間の産業廃棄物最終処分場の実態につきましては、設置許可後最終処分場の埋め立て中は4件、建設中は2件、許可取り消しは1件、終了し維持管理中は3件、廃止し指定区域の指定がなされた処分場は12件となっております。 次に、事業廃止となった件数のうち、その土地、排水等の管理責任者は誰が実施しているのかとの御質問です。 和歌山県に問い合わせた結果、指定区域の指定を行った12件については、土地の所有者等により管理されているものと認識しておりますとの回答を得ております。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 15番。 〔15番渡辺忠広君登壇〕(拍手) ◆15番(渡辺忠広君) それぞれ答弁をいただきましたので、第2問をさせていただきます。 道路問題に関してそれぞれ答弁がございました。まず、坂田磯の浦線についてでありますが、答弁は繰り返しませんが、土地収用法に基づき和歌山県用地対策課と協議を重ねているとの答弁であります。この答弁は、昨年6月議会で私が行った質問と同じ答弁であります。道路の新規建設に伴う事業が進展しない理由は、一体どこにあるのですか。坂田磯の浦線は、過去にも先輩や同僚議員からもたびたび要請がされてきた道路であります。 1問答弁でありましたけども、河西地域というのは狭い道路が多く、日常生活のみならず救急車や消防車両の通行もままならない、磯の浦や本脇、西庄地区住民、夏場における磯の浦海水浴客との道路事情等々、事は住民の命にかかわることだと私は思っております。早急に避難道路として、また、日常生活の迂回道路としての緊急性の極めて高い道路新設計画であることは明らかであります。土地買収も既に進み、残りは土地収用法を適用し、既に完成している設計図に基づき計画を実行するのみだと私は思っております。 また、答弁にあった任意に基づく契約を努力しているということですけれども、こうした動きは20年以上もその姿勢が続けられております。既に限界に来ているのではないか、このように私は思います。今後の見通し及び和歌山県との折衝を期限を切って実現を図っていただきたい、このことを強く要望しておきます。 次に、西脇小学校東側道路、市道西脇19号線についてでありますけれども、拡幅及び県道西脇山口線への接続に関しても、先輩同僚議員からもたびたび要請されてきたこれも道路であります。一部小学校の敷地を削り、拡幅がされましたけれども、以後、その進捗はとどまったままであります。 道路に接続する家屋はなくなったこともあります。空き地になっている部分を初め、地主の協力は避けられませんが、早急に対応を要請したいと思います。 この道路の拡幅と県道山口西脇線の接道が実現できれば、さきに指摘した坂田磯の浦線と連動すれば、あの地域の循環道路が形成されることになります。日常生活の利便性のみならず避難道路としても、また、磯の浦海水浴客との交通上のトラブルの解消へも連動することになります。市道西脇19号線については、道路形状の見直しも視野に入れなければなりませんが、計画の着工、見通しをもって進めることが大切だと思います。 次に、旧労災病院の跡地から河西公園間の道路の問題ですが、市道木本90号線は南海電鉄加太線八幡前駅の道路ですが、それに接続する旧労災病院跡地は現在、民間企業による宅地開発がされております。その宅地開発の道路を早急に市道認定を進めること、その後、新設道路として現在、検討しているとの答弁がありました。 宅地開発による市道認定を妨げている要件は、私には見当たりません。認定後、直ちにそれと連動する新規道路として設計図等着手していただけるものと思います。この道路も古屋地区、西庄地区内の既存の全ての道路が南北に昔の大八車の通行を前提としたものであり、極めて狭い道路ばかりであります。早急な対応を要請いたします。 次に、木本小学校、この隣接する道路の拡幅は、地元木本地区連合自治会、当該自治会からも強く要請をされてきたところであります。この件は一昨年、木本地区連合自治会が全居住者を対象として4,000名を超える参加者のもとで避難訓練を行いました。その避難訓練の反省会から出てきた声であります。地元要求の大きな要望の一つでもあります。 農業用水路の暗渠化と道路の拡幅を求めたものであります。既に地元農業委員会は承知がされ、小学校以南の道路は2車線となっております。答弁で、財政状況を見ながらと答弁がありましたけれども、市長の今市議会の冒頭の発言、市民の命を守るための和歌山市づくり、こう言われました。この取り組む姿勢が問われているのではないんですか。土地買収などの費用がかさむ事業ではありません。拡幅事業の期限を定めて、早急に検討されることを要請いたします。 土地買収の費用がかさむ事業ではないということは、下水も道路も既に市のものでありますから、改めて土地買収などの大きな負担を伴わないという意味です。 次に、貴志67号線の道路の拡幅です。 この道路は、南には西清掃事務所、北には大規模店舗のパームシティからの南進道路であります。ごみ収集車などもこの道路は朝早く使用されている道路でもあります。車両が数台信号待ちすれば、車両の行き来が大変な道路幅であることは既に承知のことで、接触事故などもたびたび発生をしております。 答弁では、土入テニス場跡地に西保健センターの建設が計画されているとのことで、この進捗を見ながら検討するという答弁であります。そうであるなら、土地整備には大型車両の進入路ともなるわけですから、道路拡幅を先行実施することは、私は避けられないと、このように思います。 この道路の拡幅に関しても排水路のカルバート化であり、土地買収が絡む事業ではなく、市の意思にかかっている事業であります。西保健センター建設の関連でも道路拡幅の先行実施を求めますが、どのような所見を持っておられるかお聞きをいたします。 次に、浜代川の里道整備の問題です。 既に160メートルは実施していただきました。問題は残工事の問題です。里道であることなどの制約は承知しておりますけれども、木ノ本と松江間の車両対向の困難な非常に狭い道路で、つぎはぎ道路、凹凸の激しい道路であります。残工事の間には橋もかかっております。その拡幅も視野に入れなければなりませんが、ここ3年間、ちょっと工事がとまっております。木本、松江、貴志地区の連合自治会からも要請を受けている道路ではあります。平成28年度までにという答弁ですから見守りますけれども、自転車や単車、障害者用の車椅子などが河川に転落事故が発生している道路でありますから、よろしくお願いをいたします。 最後に、木本地区警察学校に通ずる浜代川にかかる橋の床版の補修後の問題です。 この要請も、木本地区連合自治会の防災訓練の教訓の中から出された要望の一つであります。平成24年度には破損箇所の補修をしていただきました。老朽化対策が義務づけられているとのことですので、橋梁の建てかえを視野に入れて考えていただくことを要望いたします。 警察学校周辺の世帯は、400世帯弱あります。進入路はその道1本であります。また、警察学校のグラウンドは避難場所として木本地区連合自治会から指定をしていただきたいということで、私も参加をして避難場所として指定をさせていただきました。避難するのに橋が落ちてしまうというようなことがないように改修を要請いたします。 次に、産業廃棄物の埋め立て問題であります。 現状についてお伺いをいたしました。その答弁によれば、事前協議の一部としてその内容の精査中であり、専門技術委員の意見聴取を行っている段階だと、このように答弁されました。和歌山市が中核市として産廃問題に関する許認可権が国から法定受託事務として委任されておりますけれども、和歌山県は、こうした問題に関しては産業廃棄物処理施設専門委員会を構成して、大学教授などの専門家の委員会を組織し、その都度委員会を開催し、検討が加えられ、その委員会での審議、審査内容は一般に公表がされております。 例えば、御坊市の場合、産業廃棄物施設設置建設にかかわって、まだ計画段階から委員会を構成し、専門家の声を反映させ、委員会審議内容は全て公表がされてまいりました。また、新日鉄住金構内の共同火力第一発電機の更新に当たっても、製鉄所では和歌山市、和歌山県、新日鉄住金との間では環境保全協定を締結しておりますので、一般環境問題ではありますけれども、専門家集団の委員会を構成し、委員長を互選し、その審議内容は、委員会で誰がどのような発言をしたのかということは全て公表をされてまいりました。私も、数回に至るこの委員会の審議内容はメモをいただきました。 今回の滝畑産業廃棄物の埋立処分場建設問題の場合は、専門技術委員への意見聴取は委員会構成としないで、個別に専門家の意見聴取がされております。 そこで、お聞きをいたします。 専門家の意見聴取方法を個別の専門家とした理由はなぜですか。 2番目に、県の場合は専門委員の意見聴取の際の氏名、専門分野、現職の役職等が明確になっていますが、和歌山市は今回、専門技術委員の専門分野と氏名、役職等を公表していない理由はなぜですか。 3番目、技術専門家といっても、それぞれの専門分野でもさまざまな意見があることは当然のことであります。例えば、今回の埋立設計計画の中には、埋立地ののり面の角度の安全性が提起されております。計画の中に出ております。急勾配ののり面であれば、地すべりなどが発生をします。計画では、その比率が1対0.8となっていることは皆さんも承知のことだと思います。のり面の傾斜は1対1で45度ですので、1対0.8というのはさらに45度以上の急斜面となる計画になっております。私の知る専門家に聞けば、少なくとも1対2の比率が必要で、1対2ですのでおよそ30度--およそじゃない、1対2であればきっちりと30度になります。この30度以上ののり面の傾斜が必要だ、こう指摘する技術専門家の方もおられます。 また、のり面の形状や構造、土質によって異なるが、1対1以上は滑り防止対策としても必要条件だ、こう指摘される専門家の方もおられます。私はこのことで3人の方にお聞きをいたしました。それぞれ科学者としての根拠を持っての意見であります。異なった技術論理が展開されているということを指摘しているわけです。 だから、さまざまな分野の専門家が一堂の委員会を構成して、委員全体で議論していただくことが必要ではないのかということを申し上げているわけであります。いかがですか。 次に、今回の専門技術委員のそれぞれの意見の指摘の内容についてであります。 意見を依頼した専門家の指摘事項については、専門家ですから、みずからの責任を持って意見を述べられているものと思います。全て公表されますね。また、公表に当たっては氏名とその専門分野、現職の役職、公表されて当然だと思います。科学者であり理論的な根拠に基づいて意見を述べられておるわけですから、これらの公表はされて当たり前だと思いますが、いかがですか。答弁を求めます。 次に、県内の産業廃棄物最終処分場の実態をお聞きいたしました。 今、山口地区の多くの住民の皆さんのその多くの不安は、許可をされたとしても事業の途中で中止命令を受け、廃棄物が放置されたまま野ざらしにならないか、こういった不安であります。また、たとえ許可をされたとしても、埋め立てが完了し、廃止された後は誰が管理をしてくれるのか、この不安であります。 和歌山県が産業廃棄物の埋立事業の認可を許可し、事業の途中で中止命令を受けた事業者があります。答弁でありました。その主な理由と現在の状況は把握されていますか。概要でいいから答弁を求めます。 次に、最終処分場の廃止指定区域指定がされた処分場の問題であります。 山口地区、滝畑への産業廃棄物の埋立事業計画によれば、計画では22年間という長期間の埋立事業と経過監視として3年が計画書に載っております。すなわち25年後には事業は廃止となり、埋め立てられた産業廃棄物は長く将来にわたって存在することになります。そのことに住民の皆さんからの不安が非常に大きいということであります。 そこで、お伺いをいたします。 山口地区の滝畑産廃最終処分場の事業主は、フォーシーズンファクトリーという会社ですが、地主は別であります。事業廃止後の管理責任は、1問の答弁にあったように地主となります。果たして将来にわたって、現在地主である事業主は25年後にも存在するという保証はないわけであります。 例を挙げれば、香川県の豊島、滋賀県の栗東市、和歌山県橋本市の場合、事業主体が破綻をし、全て認可をした県及び国によって多額な税金が投入され、その放置された産業廃棄物が処置をされたことは承知のところであります。 私は、栗東市の場合も橋本市の場合も、その実態を見てまいりました。とりわけ橋本市の場合は、埋立地に焼却施設を設置し、埋め立てられた廃棄物は焼却処理がされたことは承知のことであります。現在、この土地は和歌山県が管理をしております。 また、今、大阪府内、現在の話です。産業廃棄物の土砂崩落事故が発生をしたことはテレビ等で承知だと思います。府道などの生活道路が押し潰された土砂の処理は今後どうなるか不明でありますけれども、現在は府の責任で崩落土砂の取り除き処置がされております。自治体が事業認可をするということは、その責任が生じるということであります。 山口地区、滝畑地区の産業廃棄物処理場には、附帯施設として堤防、廃水浄化施設、排水設備、調整池などは必要不可欠なものとして現在、設置される計画でありますけれども、埋立事業が完了し、廃止後、こうした施設管理は、地主としての管理責任は将来にわたって存在をいたします。廃止後または事業途中で企業倒産等で中止になった場合、誰がその責任で管理がされるのか、過去の幾つかの例を挙げましたけども、認可した自治体がその責めを負っているということであります。和歌山市に多額の税金を投入し、排水管理を初め施設の維持管理処置をすることが予測されることは、ゼロではないと推測がされます。 廃止後の埋立地管理は、地主の責任であります。将来にわたって存在する埋め立てられた産業廃棄物、その上下から排水される排出水の水質管理、施設管理は認可した和歌山市には転嫁されることはない、確約できますか。答弁を求めます。 住民から寄せられている率直な疑問、将来不安に対して、許認可権を持つ和歌山市としての答弁を求め、第2問といたします。(拍手) ○議長(寒川篤君) 山崎建設局長。 〔建設局長山崎隆弘君登壇〕 ◎建設局長山崎隆弘君) 15番渡辺議員の再質問にお答えします。 河西地域の道路建設、道路拡幅について3点ございます。1点目は、坂田磯の浦線の土地収用に基づく手続が進展しない理由はどこにあるのか、また、20年以上もの用地交渉は既に限界に来ているのではないですか、2点目は、西脇19号線について、道路形状の見直しも視野に入れ、計画の着工見通しを持って進められてはどうですか、3点目は、貴志67号線について、西保健センターの建設工事に先行して道路拡幅工事を実施できないかとの御質問でございます。 坂田磯の浦線については、平成25年6月から開始した事業認定申請書作成に当たり、絶滅危惧種の現場調査など事業認定図書の作成に時間を要していますが、平成26年度内に事業認定を受けられるよう、現在、和歌山県用地対策課と協議を進めているところでございます。 また、20年以上もこの状態が続いていることは、既に限界に来てるのではないかとの御指摘につきましては、十分認識しています。よって、事業認定を受け、早期に工事着手ができるように鋭意努力してまいります。 次に、西脇19号線につきましては、道路拡幅に伴う用地交渉が難航しており、現在の状況では事業の進捗が望めないため、計画の変更も視野に入れ、早期に工事着手ができるよう努めてまいります。 最後に、貴志67号線の道路拡幅工事につきましては、平成26年度に西保健センター建設工事の基本設計にあわせ、道路の詳細設計を発注し、工程の調整を図りながら事業を進める予定です。 なお、西保健センター建設予定地のテニスコートにつきましては、国体開催時の練習用コートとして使用すると聞いておりますので、国体閉会後に道路工事を着手し、建築工事との調整を図りながら、平成28年夏の工事完成を目標としています。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 山本市民環境局長。 〔市民環境局長山本彰徳君登壇〕 ◎市民環境局長(山本彰徳君) 15番渡辺議員の再質問にお答えします。 産業廃棄物埋め立てに関連して、現状について4点ございます。まず1点目、専門家の意見聴取方法を個別の専門家とした理由はなぜかとの御質問です。 専門技術委員の設置は、和歌山市廃棄物処理に係る専門技術委員設置要綱で、廃棄物処理施設の設置その他廃棄物処理に関し専門的な見地から、和歌山市長に対し必要な発言または助言を行う者として定められ、その運用基準において、各専門技術委員は意見書を市長に提出するものとなっております。 次に、2点目と4点目は関連がありますので、一括してお答えします。 2点目、県の場合は専門委員の意見聴取の際の氏名、専門分野、現職の役職等が明確になっているが、和歌山市は今回、専門技術委員の専門分野と氏名、現役職等を公表しない理由は何か、4点目、意見を依頼した専門家の指摘事項については、専門家としてみずから責任を持って解明されたわけですから、全て公表するのか、また、公表に当たっては、氏名、専門分野、現職の役職は公表するのかとの御質問でございます。2問あわせてお答えさせていただきます。 専門技術委員設置要綱に係る運用基準で、委員の氏名、住所及びその他個人情報は原則公開しないものとすると定められておりますが、専門技術委員の氏名、専門分野、現職の役職の公表は今後検討してまいります。 専門技術委員の意見につきましては、和歌山市情報公開条例に基づき開示してまいります。 次に、3点目、専門家といっても専門分野でさまざまな意見があるのは当然で、さまざまな分野の専門家が一堂の委員会を構成し、委員全体で議論をすることが必要だと思うがどうかとの御質問です。 現在、和歌山市では和歌山県で設置しているような廃棄物処理施設専門委員会はありませんが、各専門家の方々で合議していただき、意見集約することの重要性は感じておりますので、今後検討してまいります。 次に、産業廃棄物最終処分場の実態について2点ございます。1点目、和歌山県が事業を許可し、事業の途中で許可取り消しを受けた事業者は1件との答弁であったが、その主な理由と現在の状況は把握しているのかとの御質問です。 許可取り消しの主な理由は、埋立区域外へ産業廃棄物の不法投棄を行ったためであり、現状は県が水質の維持管理をしていると聞いております。 2点目、廃止後の埋立地管理は地主の責任であるが、将来にわたって存在する埋め立てられた産業廃棄物、排出水の水質管理、施設管理は認可した和歌山市に転嫁されることはないとの確約はできるのかとの御質問です。 議員御質問の将来の不安につきましては、全国で事業者の倒産や不法投棄、水質汚染等のトラブルが発生している事例があります。これらのトラブルを起こさせないためにも、不適正な処理の未然防止や早期の是正を図るための事業途中における定期的な立入検査等の監視体制の強化が重要になると考えております。 廃止後の埋立地は将来にわたって存在するもので、予測のつかないことが発生する可能性は否定できないものであるので、許認可権者としての責任は非常に重いものであると認識しております。 以上でございます。 ○議長(寒川篤君) 15番。 〔15番渡辺忠広君登壇〕(拍手) ◆15番(渡辺忠広君) それぞれ答弁をいただきましたので、再々質問をさせていただきます。 河西地域の道路の問題に関しては、ともかく私は期限を切って早急に案画を立てること、これは非常に大切だと思っております。期限を切らないから、ずるずると、計画はあるんだけど進まない、こういう実態が全ての道路で共通している問題だと私は思っておりますので、案画を立てていただくこと。7項目の道路、橋梁の問題解決を要請いたしましたけども、地域の皆さんにとっては本当に切実な問題なんです。ぜひ早急な対応をまずお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、産業廃棄物の問題です。 専門技術委員会の設置と審査、意見内容の公表、氏名、職務の専門内容の公表については検討するということですので、早急に検討していただかなければならないと思います。現在、これは進捗中の事業であります。 各委員は、専門家としての見識とその根拠が示された意見であると思いますので、一つ一つの課題、事例にさまざまな異なる意見、見解がありますから、1つは集団での検討をしていただくこと、1つはその全ての議論が情報公開を含め速やかに公表をしていただくこと、強く要望をいたします。 次に、産廃の埋立処分場では、全国さまざまなトラブルが発生している事例があることは答弁でもございましたし、山口地区の皆さんが、また、和歌山市域の多くの皆さんがこの産廃問題に対して不安が強まる最大の要因でもあるわけであります。 先ほど2問で、例えばとして橋本市の事例を挙げさせていただきました。私も見に行きました。自治体が認可をするとは、その責任が生じるということであります。橋本市の産業廃棄物の場合を見ると、言うまでもなく生活環境が破壊され、事業者はその社会的責任を放棄し、結果として県と国によって多額の税金が投入され、処理がされてきたことは承知のところであります。平成12年、平成13年では7億7,000万円、平成15年度は3億4,600万円、合わせて11億1,600万円の税金が投入され、橋本市産廃は処理がされてきたことは、テレビやマスコミで大きく報道されたから今でも記憶に新しいところであります。 この事業費明細書、見させていただきました。橋本市の場合です。本当に驚きます。炉底堆積物、通常トラックが通ったり物を燃やすというところはあるんですが、物を燃やすための炉の底なんです。ドラム缶が315本、高濃度ダイオキシン土壌などの不法投棄、違法行為の横行が見逃され、地域住民からあらかじめ予測、指摘されてきた環境破壊、平穏な住民生活が崩壊された和歌山県内のごく最近の事例であります。 先ほど再質問の答弁で、局長が不適正な処理の未然防止や早期の是正を図るための事業途中における定期的な立入検査等の監視体制の強化が重要になると考えていると、こう答弁されました。されていないんです。栗東市もそうです。香川県の豊島もそうです。橋本市もそうであり、紀の川市でもそうであります。 滝畑地区への産業廃棄物の埋立事業の認可とは、紀の川市の事業中止命令の事例を含めて、こうした事例があることを前提として、その認可の前に慎重かつ適正な科学的根拠に基づいた、今、検討が求められているということであります。 私は、そもそも産業廃棄物というのは全てリサイクルされて当然だ、このように思っております。そのことが可能な技術が日本にはあります。産業廃棄物の処理が経済活動の弊害だとか、コスト高を誘発するとか、こういった事業主の言いわけは、法に定められている産業廃棄物の排出者の処理責任を放棄したもので、私は何の理由にもならない、こう思っております。企業のエゴだ、このように思います。 大橋市長とは今議会で最後のこうした質問になりますけれども、長い間御苦労さんでしたけれども、法が定める産業廃棄物の排出者責任、このことについて最後に市長の所見をお伺いいたします。 今、山口地区の皆さんを初め多くの和歌山市民の皆さんが施設設置に反対の声を強められ、滝畑川の下流域、山中川の水を生活用水として利用されている泉南地域の方たちの施設設置反対の意思を和歌山市の判断に最大限反映をさせていただくことを要望し、私の一般質問といたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(寒川篤君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 15番渡辺議員の再々質問にお答えします。 産業廃棄物埋め立てに関連して、法が定める産業廃棄物の排出者責任について市長の所見はどうかということであります。 廃棄物処理法で、「事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。」と規定し、また、「事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物の再生利用等を行うことによりその減量に努める」、事業者は、廃棄物の減量その他その適正な処理の確保等に関し地方公共団体の施策に協力しなければならないことが規定されています。 そのことを促進するために、和歌山市産業廃棄物処理指針で事業者、国及び地方公共団体がそれぞれの適切な役割分担を踏まえた取り組みを積極的に行うことが必要であると定めています。 この問題につきましても、いろいろこれまでもずっと御質問いただいてます。私もこのことについていろいろ考えてきているわけですけども、この廃掃法というのは非常に欠陥だらけな法律で、先ほど御指摘があったようなケースについて、つまり業者が倒産していなくなってしまったようなケースについては、許認可権者として市が責任を負わなければならないことに当然なってしまうんですね。 ところが、では許認可をその段階でできない、不許可にできるケースというのが非常に限られているということで、よっぽどの状況でないと不許可にできないという法律になっていると。この2つが非常に矛盾して、地方自治体にばかり責任を負わされてるような感じがあって、私は非常に矛盾を感じてる、法律を改めるべきだと思っているということを付言させていただきまして、答弁といたします。 ○議長(寒川篤君) しばらく休憩します。          午前11時38分休憩   ---------------          午後1時10分再開 ○副議長(尾崎方哉君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 芝本和己君。--14番。 〔14番芝本和己君登壇〕(拍手) ◆14番(芝本和己君) 皆様、こんにちは。大変僣越ではございますが、今定例市議会の最後を務めさせていただきたいと思います。どうぞお許しいただきたいと思います。 それでは、ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきたいと思います。 私がこの和歌山市議会にお送りいただきましたのは平成15年5月、はや12年になります。初めてこの議場に参りましたときは、私は繰り上げ当選でしたので、多くの方は5月1日付だったと思うんですけれども、私は5月30日ということで1カ月おくれて参りましたので、どこの会派にも所属しておりませんでした。ですので、1人、2番の席に座らせていただいていました。そのときは、1番は空席でした。 最初、いきなり何もわからずに来たわけですけれども、そのときなぜか無記名投票ということで何かの選挙が始まったんですが、「呼ばれたら自分の番号を言うんやで」というふうに先輩に教えていただいてましたので、その言葉に従いまして、無記名投票にもかかわらず、2番「芝本和己君」と言われたときには大きな声で「2番」と声を上げまして、皆様に和んでいただいたことがきのうのように思い出されます。それがもう12年前ということでして、本当に早いもんだなというふうに思います。12年目ということですね。 それから本当に12年目になりました。ちょうど大橋市長が和歌山市長になられたのが平成14年8月ですので、9カ月のずれがあるものの、私にとっては市長といいましたら大橋市長になりますし、ほぼ同じ年月をこの議場を中心に過ごさせていただきました。 私もそうですが、大橋市長にとってもまさに走馬灯のように過ぎ去った12年間であったと思われます。就任当初の思いと現実はなかなか合わない面も多々あったかと思います。 そこで、今、まさにその任を終えようとしています大橋市長に、3期12年間を振り返って市長の率直な思いをお聞かせいただきたいと思います。 まことに至って簡潔明瞭な質問で恐れ入りますが、以上を私の第1問とさせていただきます。(拍手) ○副議長(尾崎方哉君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 14番芝本議員の一般質問にお答えいたします。 3期12年を振り返って、市長の率直な思いを述べてほしいという御質問であります。 12年前、私は市民が誇りと未来への希望を持てる和歌山市を築くことを目指し、信頼される市政を掲げて市長に立候補し、多くの方々の支援を得て市長に就任することができました。 御存じのとおり、私はそれまで30年余りマスコミの世界で仕事をし、和歌山を離れて生活していましたので、市長就任当時、市役所には、知り合いといえば、当時財政部長だった松見現副市長ら数人しかいない状況でありました。 最初のうちは職員から「すぐ怒る」「名前も顔も覚えてくれへん」とか、「気配り市役所と言いながら職員への気配りのない市長や」など、ぼろくそに言われたこともありましたが、職務に対する私の姿勢が徐々に職員に伝わっていったことと、それから、御支援いただいた議員の皆様初め多くの方々に忠告をいただいて、私も職員への気配り、特になるべく怒らないように努めたことで職員との距離も縮まり、今では多くの職員に信頼してもらっていると自負できるようになりました。3期12年間、市民の負託に応えることができたのは、議員の皆様の御理解、御協力と職員の皆さんの積極的な取り組みのおかげであると思っています。 12年の市政を振り返りますと、そのほとんどを市政への信頼回復と市財政の立て直しに費やしたというのが率直な思いであります。職員の電話応対の改善やフロアマネジャーの配置、税窓口の一本化などは既に当たり前のこととして定着いたしましたし、市役所や市民会館駐車場などの料金につきましても、皆様の御要望により改善させていただきました。 財政健全化につきましては、一定年齢に達した職員の昇給停止や退職金の引き下げ、職員数の削減など、かなり厳しい内容の行財政改革を推進する一方、市民の皆様に苦しい財政事情を説明し、下水道料金や都市計画税の大幅アップといった市民の負担増をお願いしました。財政健全化団体への転落回避のためとはいえ、議会には苦渋の決断をいただき、議案を可決していただきました。 これらの施策によって財源確保を図る一方、バブル崩壊などで生じた負の遺産を未来につながるプラスの遺産に変えて処理するための方策に知恵を絞りました。土地開発公社の塩漬け土地を何とか有効活用したいということで、まず直川用地隣接地に和歌山北インターチェンジを新設し、20年以上の未利用地を企業団地とコミュニティセンターなどの複合施設に変えました。 コスモパークは県との粘り強い協議で共有地を解消し、市所有地にメガソーラーを誘致して、その収入をもって未来のまちづくり基金を設置したのを初め未利用地の売却に努めた結果、長年の課題でありました土地開発公社の解散にこぎつけることができました。 スカイタウンつつじが丘については、価格設定を見直して宅地造成地の売却に努めるとともに、教育施設用地に国体仕様のテニスコートを建設するなどして特別会計の累積赤字解消に努めました。 こうした厳しい状況ではありましたが、本市の未来のための投資となる学校施設の耐震化や藤戸台小学校の新設、中学校給食、小中一貫校の設置推進など教育環境の整備にも力を入れ、おくればせではありますが、今年度中学3年生の普通教室へのエアコン設置も予算化いたしました。 旧丸正ビルや貴志川線の再生、県下で初めてとなるけやき大通りの再開発事業、和歌山大学前駅の新設なども市民の皆様や事業者の皆様の御協力で果たすことができました。こうした成果は、今後のまちづくりを進めていく上で本市の大きな財産になるものであり、市民が未来に対して希望を持てるまちづくり、言うなれば未来への橋渡しを行うことが私の使命であったと、今、思い返してみて感じているところであります。 ただ、まちなかにつきましてはまだまだで、にぎわい回復には至っていません。また、市民の関心が高い自然災害への備えについては、いまだ道半ばと考えております。 やり残したことはたくさんありますが、3期12年間にわたって市政運営を進めることができましたのは、市民の皆様、議員の皆様のお力添えがあってこそのことと思っております。この場をおかりしまして、これまで私を支えてくださいました皆様方に改めて深く感謝申し上げます。 ○副議長(尾崎方哉君) 14番。 〔14番芝本和己君登壇〕(拍手) ◆14番(芝本和己君) 御答弁ありがとうございました。全く違う世界から政治の世界への転身は、大橋市長の運命といいますか、使命だったのかもしれません。本当に長らくありがとうございました。 事ここに至って、大橋市長に再質問や要望を私がしますのは控えさせていただきますが、思い残すことがないように、残されました2カ月、全力で駆け抜けていただきたいと思います。 ここで、私ごとで恐れ入りますが、少しだけお時間をいただきたいと思います。 私は小学校2年のときに病気で長期間寝たきりのときがありました。そのとき父親が私に買ってきてくれましたのが「三国志」で、内容もさることながら、燃え盛る町を背に立つ主人公の姿が目に焼きつくとともに、私の心に志を持って生きるという絶対的なものが生まれたとともに、健康になり、社会に出てから、人は誰かによって生かされ、誰かのために生きているという思いに至りました。 12年前、多くの方が政治に不信感を持ちながらも評論家で終わる姿を見る中で、誰がなっても同じでは変わらない、次の世代のためにも気がついた大人が行動しないといけないという思いから私は立候補をいたしました。当時も、大きな組織も何もない中での立候補に、ポスターには「徒手空拳」と書けとやゆされる中での挑戦でした。まだ結婚もしていませんでしたので、1人で10時に事務所をあけて、夜10時に事務所を閉めるような日々でした。しかし、多くの御支援と御縁をいただき、今があります。 この12年間は本当にあっという間でしたが、皆様方に支えられ、各種ポジションで勉強させていただくとともに、御協力いただき、点ではありますが、何点か残せてまいりました。そのような活動の中で、どこかで市長になって自分の思いを広げていかねばと、そういった心がいつしか芽生えていました。そこへ昨年11月、大橋市長の不出馬宣言がありました。 年末年始から始まり、ここ数カ月の間、私にはさまざまな声が届けられました。なぜこの町は若い世代が声を上げないのか、志を持ってみずから手を挙げる人がもっと出てこないとおかしいん違うんかと、なぜそんなに少ないんだと、そういった声をいただきました。私はそういった中で8月の選挙を考えている旨を申しますと、満面の笑みで私の決意を「男気がある、応援したい」と、また、涙を流して両手を握って「頑張ってほしい、ありがとう」と声をくれる方々もありました。 先月の記者会見後は「絶対なってください」、また、「わくわくしてきました。今度の選挙が本当に楽しみです。頑張ってほしい」等々の力強いメッセージも多くいただくようになりました。私は、自分に都合のいい耳を持っているだけなのかもしれません。しかし、どこかで新しい世代に期待したいというメッセージと私は受け取りました。 私には夢があります。次の世代にバトンタッチをしていく、育てていく、また、障害福祉に関しましては、安心して親御さんたちが生活支援者なき後も生活できる環境をつくっていく、そして、この和歌山を元気にしていく、活気づけていく、そして、和歌山市を変えれば、和歌山市が変われば和歌山県が変わり、そして、日本のモデルになることができれば、この日本をも変えていくことができるんじゃないのか、そんな思いを持っています。 私の軸足は12年前から何ら変わっておりません。志も熱意も失っていません。和歌山市に生まれ、和歌山市政を担い、そして、次の世代への責任をとれる世代が声を上げていくのは当然のことだと考えました。多くの方々の背中を見て育てていただきました。どこかで、諸先輩方に頼るばかりではなく、次代を担うべき世代はどこかでその思いを引き継ぐべきときがまいります。 私は現在45歳、弘法大師--空海が高野山を開創した年と同じ年になります。社会に出てから20数年、トヨタでの営業、中国北京への留学、介護福祉士として働き、福祉の現場を見てまいりました。まだまだ荒削りですし、足りない面も多々ありますが、行動力もある40代、動くのであれば、立つのであれば今しかないという思いに至りました。多くの諸先輩方を前にしまして、今回の決断は大変失礼な面もあろうかと思いますが、お許しいただきたいと思います。 我々はサラリーマンではありません。思いがあるとき、思いのある人間は立たなければなりません。私は自分の心の思うまま、これが正しいと思う気持ちを大切に、熱意と若さと新しい発想で信念を貫いて8月の市長選、挑戦してまいりたいと考えています。 最後になりましたが、先輩同僚各位の皆様には本当に多くのことをお教えいただきました。また、お支えいただきました。本当にありがとうございました。また、市長を初め当局の皆様にも、最初は行政のことを何も知らない中で私を優しく、時には厳しく御指導もいただきました。本当にありがとうございました。万感の思いを胸に新しいステージへ挑戦したいと思います。 これで私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 〔副議長退席、議長着席〕 ○議長(寒川篤君) 以上で、一般質問を終結します。   --------------- △日程第3 承第1号から同第3号まで、議案第1号から同第30号まで ○議長(寒川篤君) 次に、日程第3、承第1号から同第3号まで、議案第1号から同第30号までの33件を一括議題とします。 これより、ただいま議題となっている33件の質疑に入ります。 質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(寒川篤君) 質疑なしと認めます。 ただいま議題となっている33件は、お手元に配付の議案付託表のとおり、おのおの所管の常任委員会に付託します。 以上で本日の日程は終了いたしました。 お諮りします。 明6月18日から6月25日までの8日間は、各常任委員会審査等のため休会とし、6月26日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(寒川篤君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて散会します。          午後1時28分散会   --------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。 議長    寒川 篤 副議長   尾崎方哉 議員    戸田正人君 議員    宇治田清治 議員    岩井弘次...